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大正イマジュリィの世界

8月27日に観てきました。

いわゆる大正ロマン展なのだが、そもそも大正時代とは何か。明治と昭和の激動に挟まれ、地球に火のついた、二つの世界大戦の間にポッカリと生まれた平和な14年間(1912年7月〜1926年12月)が大正時代。とはいえ、関東大震災は大正時代に起きています。

文学や映画の世界でも、明治や昭和は題材になるが、大正時代を題材にした作品は少ない気がします。敬愛する映画監督、鈴木清順の大正三部作「ツゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」の妖しくはかない幽玄な世界が、僕の知る大正時代です。

イマジュリィとはイメージ図像を意味するフランス語とのこと。

この時代に印刷技術が飛躍的に進歩。日常生活を彩る、今までにない西洋のイメージが、雑誌などを通じ、新しい表現として発展したようです。この発展により、日本の市民生活は、モノクロからフルカラーに塗り変わる。そうした変革期に活躍した「夢二」などの作家にスポットを絞ったのが「大正イマジュリィの世界」展です。

印刷物が進化することで、様々な表現が可能になったようです。たとえば「子供」や「少女」といったジャンルも、大正時代に開拓されたカテゴリーとのこと。驚きです。それ以前は…

2020年8月1日〜9月22日まで、佐倉市立美術館にて開催しています。

佐倉市は名高い風光明媚な城下町。しかも、とても楽しい勉強になる展覧会。行って良かったです。

大正イマジュリィの世界 佐倉市美術館にて