タグアーカイブ: 現代アート

宮島達男 クロニクル1995ー2020

千葉市美術館拡張リニューアルオープン・開館25周年記念。

現代美術作家、宮島達夫の25年間に渡る活動を振り返る展示会が、千葉市美術館にて開催。

LED:発光ダイオードのデジタルカウンターを使って作品を作り上げる摩訶不思議な作品群・世界観に、ここが千葉市であることを、しばし忘れてしまう。まるで、パラレルワールに迷い込んだようだ。

「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」の3つをコンセプトに、宮島達夫は全世界で作品を発表してきた。

宮島の作品では、デジタル数字は命の輝きを表すらしい。1から9までの数字が永遠にカウントされることで、生と死の循環を連想させる。それは人間にとって、抗うことのできない生の連続性と、死へのカウントダウンを意味しているのか。この不確実な世界で、生きることの意義を見つけることができるのか。なぜ、宮島のアートには0がないのか。とても興味深い問いかけを、見るものに投げかける。

風景は垂直にやってくる

田中信太郎展 市原湖畔美術館

形は丘の向こうから無の状態でやって来て無の状態で去っていく。

魔法のような言葉で来館者を魅了する田中信太郎展。

千葉県の高滝湖畔にある美術館が、とても美しい。それだけで、特別な体験を予感させる。釣りやボートに乗るためではない。アートを見るために湖に行く。そこになにが待っているのか。自然に未知の期待を抱いてしまう。

風景が垂直にやってくるとは、どのような状態なのか。田中信太郎は、形は丘の向こうから無の状態でやって来るという。無とは何か。見たいものは、丘の向こうからやってくるが、見ることはできない。考えずに丘のように呼吸すべきだと。

言葉や作品の意味はわからないが、その生涯を、現代アートに捧げた氏の気迫ともいうべき「何か」は、感じとれた気がします。とても素敵な体験でした。