止まらない虐待事件
兵庫県西宮市の障害支援施設で発生した虐待事件。施設の対応は早く、リスクを最小限に抑えた。
本年7月に発生した虐待案件の加害者を、翌月、懲戒解雇に。証拠を固め、該当職員を決然と解雇した施設の姿勢は、勇気があり称賛に値する。
ここで復習したいのは、虐待とは何かである。人として我慢できない「酷い」状態を虐待とすると、普通の成人は、虐待されない。なぜか。抵抗できるからだ。「逃げる」「戦う」「助けを求める」といった、様々な手段を、自由意志で行使できる。では、こういった手段を選べない、抵抗できないのは、どのようなひとか。子供や高齢者、障害者などである。一方的な隷属関係を強いられるひとも含まれる。いわゆる、社会的弱者だ。
だから、虐待は早期発見が難しいことを、まず、知識としてご理解頂きたい。次に、虐待は目撃時の通報義務が法令で定めてある。介護従事者、医療従事者、保育士などは、以下の5項目を目撃したら、なんらかの手段を講じて、情報共有を行う義務がある。
※報告先は社内(上司)、もしくは行政窓口
- 身体的虐待
- 心理的虐待
- 性的虐待
- 経済的虐待
- ネグレクト(放置放任)
ここまでは、よくある虐待防止研修のまとめ。虐待研修は法令研修なので、必ず実施しなければいけない。でも、虐待はなくならない。というか、罰則が軽いので、現状の法令では無くならないだろう。
とはいえ、繰り返し、研修という学びの場で、粘り強く教育を行うことで、一定の抑止効果があると、本気で信じたい。虐待をすると人生損をする。そう考えて、間違い御座いません。
