風景は垂直にやってくる

形は丘の向こうから無の状態でやって来て無の状態で去っていく。
魔法のような言葉で来館者を魅了する田中信太郎展。
千葉県の高滝湖畔にある美術館が、とても美しい。それだけで、特別な体験を予感させる。釣りやボートに乗るためではない。アートを見るために湖に行く。そこになにが待っているのか。自然に未知の期待を抱いてしまう。
風景が垂直にやってくるとは、どのような状態なのか。田中信太郎は、形は丘の向こうから無の状態でやって来るという。無とは何か。見たいものは、丘の向こうからやってくるが、見ることはできない。考えずに丘のように呼吸すべきだと。
言葉や作品の意味はわからないが、その生涯を、現代アートに捧げた氏の気迫ともいうべき「何か」は、感じとれた気がします。とても素敵な体験でした。
音楽 ◯△□萌凛律 無題 風景は垂直にやってくる 風景は垂直にやってくるII Heliotrope2008 無題 丘 従花 市原湖畔美術館 外観 エントランス オブジェ 中庭 オブジェ 高滝湖(市原市) 藤原式揚水機 高滝湖 トンボ星人