風景は垂直にやってくる

田中信太郎展 市原湖畔美術館

形は丘の向こうから無の状態でやって来て無の状態で去っていく。

魔法のような言葉で来館者を魅了する田中信太郎展。

千葉県の高滝湖畔にある美術館が、とても美しい。それだけで、特別な体験を予感させる。釣りやボートに乗るためではない。アートを見るために湖に行く。そこになにが待っているのか。自然に未知の期待を抱いてしまう。

風景が垂直にやってくるとは、どのような状態なのか。田中信太郎は、形は丘の向こうから無の状態でやって来るという。無とは何か。見たいものは、丘の向こうからやってくるが、見ることはできない。考えずに丘のように呼吸すべきだと。

言葉や作品の意味はわからないが、その生涯を、現代アートに捧げた氏の気迫ともいうべき「何か」は、感じとれた気がします。とても素敵な体験でした。

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